中学受験(2018)→中学生活

2018年2月の中学受験・合格を経て、国立大附属中の様子と子育ての記録を書いていきます。

学校説明会(灘)その1

今日は灘中の学校説明会に行ってきました。

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金曜日にもかかわらず超満員で、親子で参加しているご家庭も散見されました。
灘校の学校説明会の中では唯一授業見学できる回だからかも知れませんが、校長先生のお話では第1回は毎年イスが足りなくなるくらいの参加者とのことでした。

授業見学(全て中1)

まず目をひいたのが木の机椅子でした。机と椅子が一体型になっていて、机と椅子の間隔が固定されているもので、下に荷物を置けるそうです。元々は狭い教室に人数を多く入れるために採用された(机椅子が入った数だけ生徒を収容できるため)そうです。机と椅子の間隔が固定されることで空間の取り合いにならないため、新たに作った高校棟でもスチール製の机椅子が採用されたようです。
【英語】先生の解説や指示を含めて授業が全て英語?
【家庭科】セミナー室で何かのテーマについて、マインドマップを駆使して取り組んでいた。
【数学】公立では中1でやってないよね?という進度
【物理】理科をやってるな、と思ったら物理でした。
激しく混雑していたのでじっくり見学する時間はありませんでした。見学時間は25分間程度なのに教室の外まで大行列(TDRのアトラクション待ちのよう)で、近くの教室の前に行くまでに私は15分は要したと思います。来年行かれる方は、講堂の後方(出入口付近)に席を確保したら早めに教室に向かうことをおススメします。

ここからは先生方のお話のメモです。

校長先生による学校説明

灘の大手酒造会社3社(菊正宗、白鶴、櫻正宗)の出資を受けて昭和2年に開学
校是は「精力善用」、「自他共栄」(by 嘉納治五郎

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- 担任団 -

教師6~7人で構成する"担任団"を形成し、ある入学年度の学年を6年間指導する。

 ↓その効果

時間をかけて生徒の個性を理解し、どんな授業にするかを年度をまたいで計画し取り組むことができる。成長に伴う生徒の変化に気付くことができ、生活指導にも有効。

- 高校からの入学 -

中学は180人、高校は新規に40名募集する。高1から新たな仲間が増えることは在来生(中学から入学した生徒)にとって刺激になる。科目によっては在来生が先に進んでいるため、そのような科目は別クラスで実施。結論としては高校から入学しても問題ない。

 本校では中高6ヵ年完全一貫の教育システムをとっています。入学とともに、各教科の担任6〜7人が担任団を組み、卒業まで学年を持ち上がっていきます。これによって六年間を見通したカリキュラムが可能となります。授業の進度は速く、中三で高一の課程を終え、高二で高校の課程を終了しますが、単に速いだけでなく、従来の課程を復習しつつ進むらせん的な学習や、考える力を養う幾何の学習、理科での実験重視など、学びの深さを大事にしてます。

 また、六年間の担任持ち上がり制の優れた点は、こうした教科内容の側面に限りません。中学から持つことにより、生徒を熟知して、勉学・生活すべての点で、一人一人の個性に合わせたきめ細かい指導が可能となり、さらに、6〜7人で一人の生徒をみていく多面的な指導を行っていくことが出来るのです。

 そして、高校からは一クラスほどの生徒諸君を迎え、この新しい息吹が内部進学の生徒への刺激ともなり、お互いに切磋琢磨して高め合う仲間になっていきます。

担任持ち上がり制による六ヵ年完全一貫教育

 

- 授業 -

中1から高1まで全員柔道を行う。
授業は5日制(月~金)。全ての土曜日が休みというわけではなく、行事や土曜講座(各界で活躍中のOBに、世の中の最先端のことについて授業をしてもらう)も行なっている。

- グローバル教育について -

英国人と米国人の先生が専任で2人(英、米人)。英会話だけでなく、プレゼンやディスカッションも指導している。模擬国連ディベートの国際大会に生徒が自主的に参加している。

- 自由と自主 -

校則はないが、放任ではない。校是で自らを律することができるよう粘り強く教育している。生徒の個性を最大限に伸ばし、他者の個性を理解するように働きかけている。

 創立以来自由で伸び伸びした校風です。勉強でも学校生活でも、強制はせず規則は最小限にとどめ、生徒が自分で判断して行動することを尊重しています。自由な分、生徒には自ら求めていく自主性と、自分の行動に責任を持つ自律性が求められます。

 自由と自治の伝統は、今日まで多くの教職員や先輩たちの努力によって引き継がれて来ました。生徒会、各部の活動は近年ますます活発となり40近い文化・体育各部に8割を超える多くの生徒が参加し、全国大会五連覇の偉業を成し遂げた囲碁部はじめ、生徒たち自身の手によって活発な活動が展開されています。

自主性を重んじる自由で伸びやかな校風

次回、その2(教頭先生のお話)に続く。